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平成28年度 
子育てひろば全国連絡協議会 公開セミナー

   平成28年6月5日(日)第10回通常総会が終了し、平成27年度の事業報告・決算報告、および平成28年度の事業計画・予算が承認されましたことをご報告申し上げます。また、総会終了後に開催した公開セミナーには、全国から約120名の方々にご参加いただきましたことを心より感謝申し上げます。

◆日時 平成28年6月5日(日)14:30〜16:30
◆開催場所 発明会館 地下2階ホール(東京都港区虎ノ門2-9-14)
◆対象 子育てひろばに関わる実践者・行政担当者・研究者など
◆参加費 無料
第1部 行政説明 (14:30〜15:00)
「地域子育て支援拠点事業・利用者支援事業の概要と最新情報の提供」
野村知司さん 厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課少子化総合対策室 室長
◆地域子育て支援拠点事業について
・地域子育て支援拠点の数は平成27年度末で6,818か所と増えたが、25歳〜44歳の男女1万人当たりと都道府県別の0歳〜4歳の
男女1千人当たりでみると、都市部ではまだまだ整備が進んでいない状況。
・内閣府で行った調査で、「地域子育て支援サービスを利用していない理由」を聞いたところ、29.4%が「特に理由はない」と答えていた。
そういう方が、自分のニーズに気づかないまま課題を抱え込まないよう、気軽に相談できる関係づくりが必要。また、長時間労働の状態も変わっておらず、負担感は一層増している。
・今後は、拠点の未設置地域での立ち上げや事業計画のPDCAサイクルの中で拠点から見た地域の子育ての到達点や将来課題を行政に入力し共有していくこと、また、第2期事業計画期間に向けて人材確保や資質向上のための研修、利用者支援事業(基本型)の展開のための地域のニーズ把握やネットワーク化などが課題として挙げられる。
◆利用者支援事業について 
・利用者支援事業の実施箇所数は、合計930か所。最多は東京都の122か所。

・基本型が4割弱、特定型、母子保健型は約3割ずつだが、都道府県別の3類型の割合にはばらつきがある。
・利用者支援事業は当事者目線に立った必要な支援で、地域連携でネットワークをはりめぐらせて、基本型をきちんとやっていくことが大事。
・母子保健型は基本型に,特に妊娠期や出産前後、発達に関する専門対応などの部分で必要となる母子保健の知識を加味した取組をするためのもの。基本型のところで掲げられている利用者支援、地域連携の機能と相まって、切れ目をなくしていこうというコンセプト。
・子育て世代包括支援センターは、妊娠期から子育て期にわたり、地域の関係機関が連携して切れ目のない支援を、例えば基本型と保健センターや母子保健型などが連携して作っていくシステム。
◆室長からの課題提起とメッセージ 
 利用する側の立場で、また寄ってみたい、話を聞いてもらいたいと感じられる場はどんなところか。ニーズは、言葉に出なかったり、埋もれたりすることもある。また、利用者は一方的に支援される立場であり続けるのではなく、時として、スタッフと相互に刺激しあったり、新たな支援者としての人材になったりといった相乗効果もある。貧困、虐待リスク、ダブルケアなど家庭が抱える課題は多様であり、点から線、面へとつながる地域の仲間づくりが重要。
第2部 調査概要報告 (14:55〜15:15)
「つながりをつくりアウェイをホームに変える地域子育て支援拠点の力」
岡本聡子 NPO法人ふらっとスペース金剛 代表理事  NPO法人子育てひろば全国連絡協議会 理事
 この度、地域子育て支援拠点の果たしている役割を明らかにするため研究会を立ち上げてアンケート調査を実施し、拠点事業を運営する会員・非会員172団体とその利用者1175人から回答をいただいた。その結果、「拠点の利用者は30〜34才が一番多く、9割が退職して現在未就労」、「自分の育った市区町村以外で子育てをしている人(アウェイ育児)72.1%のうち、約7割が近所で子どもを預かってくれる人がいない」となった。  
  また、拠点利用前と後の拠点利用の効果としては、「子育てしている親やこどもの友だちがふえた」「子育ての悩みや不安を話せる人ができた」「つらいのは自分だけでないと思えるようになった」「地域の情報を得られるようになった」「日常生活にメリハリがでてきた」など、全体的に拠点利用の後では地域や友人とつながりができ、子育ての負担感が軽減する効果が出ている結果となった。
 母親が社会から孤立感を感じ、子育ての手助けが得にくい中でアウェイ育児が重なると、子育ての負担感が増大するが、地域子育て支援拠点を利用して仲間づくりや地域参加ができ、アウェイをホームに変えていけるようになる。 支援者として今後も自信と自負をもって活動していきたいと思う。
   
 
パネルディスカッション (15:30〜16:30)
「地域子育て支援拠点事業の質の向上を考える」
<パネリスト>
渡辺顕一郎先生 日本福祉大学 教授
野村知司さん 厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課少子化総合対策室 室長
岡本聡子 NPO法人ふらっとスペース金剛 代表理事   NPO法人子育てひろば全国連絡協議会 理事
<コーディネーター>
中條美奈子 認定NPO法人マミーズ・ネット 理事長   NPO法人子育てひろば全国連絡協議会 理事
 
中條美奈子 認定NPO法人マミーズ・ネット 理事長   NPO法人子育てひろば全国連絡協議会 理事
 ますます地域子育て支援拠点に求められる役割が大きくなり、質の向上が求められている。
いろいろな支援メニューがある中、親子はサービスの利用方法や自分が支援の対象なのかさえわからない。拠点が親子にとって身近であれば、様々な支援が身近になるので拠点の役割は大きい。ここでは、拠点の従事者が自分たちの役割を再認識し、その役割を果たしていくために必要なことを考えたい。
 
渡辺顕一郎先生 日本福祉大学 教授
 課題提起@少子化に伴う人口減少が進む中、「一億総活躍社会」「女性の活躍促進」が目指すものは何か?出生率低下だけでなく、女性も高齢者も働くことを推奨される社会へと移行するのか。A子ども・子育て支援新制度はスタートしたものの、今もなお全国で2万人を超える待機児童(平成27年4月時点で23,167人)を抱える中、政策の中心は「保育」にある!?就労する女性が増えるということは、保育園中心になるのか。B利用者支援事業や子育て世代包括支援センターが創設される中、「場」を持つ地域子育て支援拠点が果たすべき役割は何か?母子保健が伸び、拠点の存在意義が改めて問われることになる?
 
   アウェイ育児のアンケートでは、拠点利用者の約9割が未就労だが、ターゲットは就労する親も対象にしていかなければならないのではないか。また、拠点を利用する前の不安感、孤独感は、全体を通して高い結果になった。自分の育った町での子育てであっても、実はアウェイなのではないか。以前に、自身の子育て支援の調査で就労の有無でクロス集計を行ったことがあるが、働いている親の必要な支援で、最も高いのは病児病後児保育だが、2番目に高いものは育児サークルであった。就労している親も土日を利用して仲間がほしいことがわかった。表面化していない利用者ニーズをひろっていくことも大切である。拠点にかかわる方たちで「場」を持つことの意味を改めて問い直し、支援の質を高める必要がある。
 利用者が抱える子育てをめぐる多様な課題を根本的に解決することはできないが、私たちが拠点で行う支援は、目の前にいる人の困り感を常に考えながら関わっていく対症療法である。
 必ずしも多機能を目指せということではない。拠点は、親子に身近な場所で日々接しているからこそニーズや子育ての課題、必要な支援・機能が見えてくる。むしろ強調したいのは、「本丸」であるひろばをしっかりやっていくこと。誰にとっても利用しやすい場でなければ、多機能にしても意味がない。だからこそ、今、質を問い直す必要がある。誰もが利用しやすいひろばだからこそ、利用者支援も、ファミサポも、一時預かりも生きてくる。
野村知司さん  厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課少子化総合対策室 室長
 調査報告を聞いて感じたことは、そもそも「子育て自体がアウェイなのではないか」ということ。働く親が増えていく中、職場環境が改善されないなど、子育ての負担感は大きいままである。調査では、拠点利用者の2割が育休中とのことだが、この期間に子育てのノウハウを習得したり、情報を得たり、親や地域とのつながりができれば、その後の負担感も軽減するだろう。子育ては必ずしも苦しいものではなくプラスになるということを伝えてほしい。自治体に対しては、子育ての環境自体が変化していることを繰り返し伝えてもらいたい。実践者の皆さんからも、わが町のできていることや課題を発信し、自治体と関係性を作って、広い視点でひろばの機能の必要性を提案していってほしい。
一億総活躍社会については、個人のライフサイクルの中で幸せであるよう、単に老若男女が働くということではなく、ソーシャルインクリュージョンの理念のもと、成熟した社会をめざし、それぞれの居場所をつくるという概念があってもよいのではないか。
岡本聡子 NPO法人ふらっとスペース金剛 代表理事 NPO法人子育てひろば全国連絡協議会 理事
 今回のアンケートは、全体として子育ての孤独感や不安感が高いことを数字で示すことができた。拠点を利用して人や地域とつながることにより、それらが軽減されていくことがうかがえ、身近なところに身近な人がいることの大切さを改めて感じている。そのためにも拠点は多機能にならざるを得ない。
自主事業のヘルパー事業で個別のニーズに応じた支援を行っているが、子育てがしんどい人は、就労して一時拠点から離れても、また拠点に戻ってくる。それは職場で仕事の相談は出来るが、子育ての相談はできないからだろう。育休中につながっている所があることは大事である。
 「ねばならない」社会はしんどい。いろいろな選択があっていい。孤立感、負担感、悩みがそれぞれの人にあることを私たちは知っている。寄り添い、共感し、未熟であっても多様性を認め合っていくことが大事。共に生きていくことを実践現場で目指していきたい。
  

 





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