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終了報告 |
平成27年4月から始まっている「子ども・子育て支援新制度」。その中で新しく制度化された「利用者支援事業は、子育て家庭に身近な場所で、家庭の個別ニーズに応じて地域の様々な事業やサービス、子育て支援活動等をコーディネートすることで、その家庭が地域の中で子育てしていくプロセスをサポートする事業です。
フォーラムの第1部では、実際に利用者の方から経験談を語っていただくとともに、第2部では、支援者、行政、有識者の方々をお招きしてこれからの利用者支援事業について大切にすべきポイント等について検討しました。
二人の利用者の方と支援者の視点の両面から話を聞くことによって、より具体的に利用者支援事業を理解することができて良かったという感想をたくさんいただきました。 |
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開催概要 |
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コーディネーターの玉川大学の大豆生田先生と利用者の方々のやり取りは終始あたたかな雰囲気で進み、産後の大変な時期に地縁のない場所で子育てを始めた話では、お二人の不安感や孤独感が会場にもひしひしと伝わってきました。身近な場所にひろばがあること、毎日開いていること、そして温かく迎え入れることの大切さ。そして、利用者が心を聞くまでのプロセスは、決して簡単なものではなく、利用者を尊重した相談や支援のあり方を考えさせれる貴重な機会にもなりました。 |
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第2部は、支援者側がどう感じて、どう関わっていったのかという話から始まり、第1部の利用者の方々が、実際に利用されていた拠点の支援者のお二人に登壇いただきました。まず大切なことは、利用者を温かく迎え入れ、居場所としての信頼を得ること、その上で、専門職や友人など利用者を取り巻く環境を
最大限に活用し、「利用者」と「地域」双方に働きかけること。個別ニーズに応じた子育ての体制を地域につくることを支えた結果、利用者自身も地域の大切な資源に変化していくという経緯が、支援者の役割を語っていただくことでしっかり伝わってきました。
関西学院大学の橋本先生はこれまでの研究をもとに取り組みの主体を利用者自身に置き、利用者のカを信じることが早期の予防的支援にもつながると解説してくださいました。また、大豆生田先生も利用者主体を丁寧に実践していくことの大切さや、利用者支援事業が拠点の中にあることの意義と体制について投げかけてくださり、多くの示唆をいただきました。
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◆厚生労働省雇用均等・児童家間総務課少子化総合対策室室長 野村知司さん |
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子ども・子育て支援新制度がスタートして一年が経とうとしています。新制度の実施を通じて、隠れていたニーズや新たな課題が浮かび上がってきたり、次のステップに向けての動きが始まったり、地域によって色々な状況があろうかと思います。
そうした中で、個々のニーズを把握して支援につながり、また地域のネットワーク構築や新たな社会資源開発を担う利用者支援事業がどう展開されていくかは、子育てがしやすい地域社会を創っていくためのポイントの一つだと考えています。 |
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地域子育て支援拠点の実践の中で、スタッフの方々を含めて子育て中の親子同士が出会い、子育ての先輩後輩として様々な経験・情報を共有したり相互に相談したりという中から、地域の子育て家庭の状況をよりリアルに踏まえた支援の在り方も見えてくると思いますし、現に地域の社会資源のコーディネートに取り組まれているところもあると思います。そうした活動をより発展させるものが利用者支援事業です。
子育てひろば全国連絡協議会の皆様におかれても、子育てしやすい地域社会づくりに向けて大きな夢とビジョンを抱いて引き続きご活躍いただけるよう期待しています。私どもも、そのための環境を整えられるよう、微力を尽くしたいと考えています。 |
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◆アンケートより |
・当事者と支援者の両方の話を具体的に聞くことができ、多くの気づきをいただきました。
・一方的な支援でなく、利用者が地域の資源として活躍したり、資源を自ら開拓できる人となっていく可能性を持っていることを知った。
・当事者が本来持っている力が地域でどのように発揮されていくかがわかった。
・利用者、支援者、行政、学識者、各視点からの意見が聞けて良かった。
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