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伊藤
昌子さん おやこの広場きらりんきっず代表 |
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1968年岩手県陸前高田市生まれ。3人の子供を持つお母さん。長女を出産して子育ての不安や悩みなどを抱えていたときに市からの案内で託児つき乳幼児学級に参加する。その後、子連れで託児ボランティアをしながら子育て支援に興味を持ち、子育て支援者講習会や読み聞かせ講座などを受講して,子育支援ボランティアグループきらりんきっずを皆で立ち上げ、様々な子育て支援活動を始める。平成18年7月気仙地域子育て支援ネットワークWa−Iの立ち上げに携わる。平成22年7月26日おやこの広場きらりんきっずを駅通り商店街にスタートして約8か月後に東日本大震災を経験し、子育て支援の重要性を更に実感し陸前高田市立第一中学校図書室にて4月14日から活動を再開する。その後カフェフードバーわいわい仮設店舗内を間借りして活動を続け、平成24年6月には、地域の店舗とともに高田大隅商店街に移転してひろばを再オープンする。
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全国の皆さまに温かい気持ちで支えていただけなければ、ここまでコツコツと活動を続けてこられなかったと思います。本当にありがとうございました。
「おやこの広場きらりんきっず」は、陸前高田市の駅通り商店街の一画にひろばを開設していましたが、3月11日の津波が何もかも奪っていきました。スタッフ全員の家も全壊や半壊になりました。何をするにも力が出ずくじけそうになりましたが、避難所でたくさんの人が生活する中、子育てが孤立しないよう、親子の居場所が必要だと強く感じました。そこで、中学校の校長先生にかけあい、2011年4月14日には1,200人が避難する中学校の図書室の通路を借りて、ひろばを再開しました。ひろばでは、避難所生活でバラバラになっていた親子が再会して不安な気持ちを言い合ったり情報交換の場になると共に、ミルクやオムツなどの支援物資の配布も行い、安心して子どもを遊ばせることができる親子の居場所となりました。
しかし、学校が再開していく中、図書館の通路でひろばを継続していくのが難しくなったため、震災前から交流のあった「カフェフードバーわいわい」さんの仮設店舗の一角を間借りして移転しました。開設日も震災前は週3日の開設でしたが、移転を機に週5日の開設としました。
利用者の皆さんからは、「ひろばがあると子どもを安心して遊ばせることができる」、「ひろばに来て話をするだけで気持ちが明るくなる」、「話すとみんな同じような悩みや不安を抱えていることがわかった」といった声が聞かれましたし、スタッフ自身も利用者さんと話をして気持ちが明るくなるのは一緒です。今は、利用者さんとの会話の中で「大丈夫。前に少しずつでも進もう」ということが伝わるように心がけています。震災が起きて更に子育ての孤立化が進みやすい状況ですが、仮設にこもらずにひろばに来ることで、社会につながることができればと思っています。
そして、2012年6月2日に再度、中小機構の仮設施設整備事業で高台にオープンする仮設の商店街「高田大隅つどいの丘商店街」に13の商店、塾、団体と共に、きらりんきっずも移転しました。
震災により生活が一変してしまい、仕事や住む場所を失くして、高田を出て行ってしまう人もいる中、目に見えて若い世代、子どもたちが減っている気がします。寄り添い合い、支え合い、みんなで一緒に子育てができる場を整えることが必要です。将来、この町を支えていく子どもたちが、多くの大人に見守られて安心してのびのび遊び、成長できるような地域を作っていかなければと思います。陸前高田で子育てがしたいと思ってもらえるように、こつこつと活動を続けていきたいと思います。 |
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安部 明子さん NPO法人やまがた育児サークルランド
避難家庭支援担当
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「まかせて会員養成講座」受講後、会員として活動。平成20年、NPO法人やまがた育児サークルランドに入り、平成24年3月まで子育てンドあ〜べで受付業務、会計、庶務、講座担当、おやこ広場スタッフとして親子と関わって来た。今年4月から東日本大震災における避難家庭支援事業担当となり、ままカフェ@home、ままカフェサロン、相談、ボランティア受け入れなどの企画運営を行う。高1、中1の男児の母。
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震災以来、山形に多くの親子が避難されてきている中、全国からたくさんの応援をいただき、親子もスタッフも元気をもらっています。本当にありがとうございます。
震災後、停電し、ガソリンがない中、スタッフは翌日から出勤し、「今、私たちにできることをやっていこう」と何度も話し合いをしました。ビルの5階にある「子育てランドあ〜べ」は安全の為に閉館しましたが、避難所、同じビル内のホテルや親戚のところに避難してきた親子、また行き場がなく家にいるのが不安だという親子から、たくさんの問い合わせがきました。1週間後、あ〜べを開館し、「来てくれた人と一緒に過ごすことが今、私たちにできること」と実感し、恐かったこと、不安なこと、またお子さんの様子などに耳を傾けました。
ある日、閉館後のあ〜べに「福島から来たのですが、ここで子どもを遊ばせても迷惑ではないですか?」と子どもを連れずにお母さんが訪ねてこられました。その後、マスコミや風評情報により自分たちが居ていい場所なのかと心配しているお母さんたちがたくさんいること、そして、6月に避難所の閉鎖に伴いアパートに移る親子が沢山いらっしゃることを知りました。そこで、みんなで集まりつながれる場として「ままカフェサロン」を開催することにしたのです。
まずは、土地勘がない親子が集まりやすいよう、仮設住宅として提供されたアパートの周辺地域で出張ひろばを開催し、母親の求めている交流、親子のふれあいに重点をおいた活動を始めました。そして、山形市内を3ブロックに分けて子育てサークルを立ち上げました。どれも、「福島を愛し、福島に帰りたい」という母親達の気持ちが込められた名前が付けられています。長期化しそうな避難生活を少しでも楽しく過ごせるように工夫しながら、乳幼児に限らず、小学生のママたちの交流を目的にした転入ママサロン、様々な理由で幼稚園に入園していない年中・年長児の幼児クラス、保健師による健康相談、心の相談なども行っています。
悩み考えた末に福島に戻っていく親子、山形に長期的にいることを決め仕事を始めた人、また、家族が避難について賛成の人もいれば、理解がなかなか得られない人もいます。環境に違いが出てきて、それぞれにストレスを抱え、アパートからほとんど出たことがない方もいます。
そんな中、ようやく2012年4月から民家を借りて「ままカフェ@home」を開設することができました。これまで出かけたことのない方や山形で過ごす親子の様子を福島の人にも見てもらえるように、HPやツイッターなどの情報発信もしています。
最初は、放射能への不安や今後どうするかといったことが話題の中心でしたが、最近は、美容室や学校のことなど日常的な話題も増えてきました。スタッフは、長期化する避難生活による疲れや悩みに丁寧に耳を傾けながら、気楽に話せる雰囲気づくりに努めると共に、必要に応じて行政や関係機関につないでいくことも重要な役割だと思っています。これからも、特別な活動をするのではなく、これまで「あ〜べ」で大切にしてきたことを実践し、親子が交流し関わりを作ることができる場としての、日常的な活動を大事にしていきたいと思っています。 |
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坂本 純子
NPO法人子育てひろば全国連絡協議会副理事長 NPO法人新座子育てネットワーク
代表理事 |
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誰一人知り合いのいない埼玉での出産、そして子育て…。地域で出会った子育て仲間と作ったサークルから、地域の子育て環境を考え始め、新座子育てネットワークを発足。子育て真っ最中の母親が主役となった地域の子育て環境整備に、ともに子育てする仲間たちと取り組む一方、専門家や研究者、文部科学省をはじめとする行政機関とともに、子育ての当事者として、子育てに関する現代的課題に取り組んでいる。
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こういう状況の中で、支援者がいち早く立ち上がり、心ある人たちの支援を受けながら場が再開していくということが、傷ついた地域の親子にとっては大きな力になるということがよくわかりました。
山形には5,500人が避難され、特に小さいお子さんのいる家庭が多数避難してひろばを利用されています。本来は自治体の事業としてひろばを実施しているので、県外からの利用者をどう扱うかという事業の組み立てなどにも苦労したと伺っています。やっと一軒家を借りて、福島の人たちが集まれるカフェができたということですが、ここまで形にしていくには様々な難しい道のりがあったと思います。 |
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仙台市子育てふれあいプラザのびすく泉中央 出雲さん (宮城県) |
全国からの支援、本当にありがとうございました。(2011年11月30日より元の場所で開館しましたが)普段通りの生活を目指すというのが立ち直りの原点でした。沿岸部などから避難されて来ている方がだんだんと来館されるようになってきて、今も、自分たちに何ができるかということを考えながら活動をしていますが、6月からは、福島のママのためのサロンも始めています。また、家の修理、片づけなどのために無料託児を実施しましたが、そちらも大変好評でした。
ただ、震災が理由というよりも、震災前から問題を抱えていて、それが表面化しているということも感じています。普段通りの活動を通して、ひろばに来てくれた人の支援を続けていくことが大事で、そのためにも普段から支援者のスキルをあげておくことが必要だと思っています。
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NPO法人しらかわ活動支援会 おひさまひろば 小磯さん (福島県) |
全国の皆さまからのご支援をいただき、何とか前向きな気持ちで活動してきました。福島県内ではあまり報道されていなかったのですが、山形県内にたくさんの福島の親子がお世話になっていることを知りました。そこにかかるお金や時間、そして支援者やスタッフの方々の労力に対し、感謝申し上げたいと思います。
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NPO法人子育て環境を考える虹の会 たんぽぽサロン 永野さん (福島県) |
震災後、白河市にたんぽぽサロンを立ち上げました。何とか義援金にも助けられ、ここまでやってこれました。山形県や全国の皆様、福島県の親子をご支援いただきありがとうございます。今も全国各地へ福島の親子が避難していますが、福島から出ていっても、残っても、どんなことを選択しても辛いです。これからも福島の親子をよろしくお願いします。
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◆コーディネーター 坂本より
普段やっていることの大切さについて話が及びましたが、やはり普段から自己研鑚しておくことが大切だと思います。また、困難の時に、大丈夫、心配しているよという声がかかるだけでも力になります。こうして実践者が全国でつながり、現実に立ち向かっていくことを応援してくれる仲間がいるというだけでも大きな力になるのではないでしょうか。ひろば全協は全国に会員がいますから、そのつながりを深める役割も果たしたいと思っています。地域子育て支援拠点事業は、決して普段から豊かな財源がある事業ではありませんが、これからもいろいろな支援が必要となるため、ぜひ皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
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◆伊藤さんより
現在、陸前高田市は瓦礫が撤去され、ものすごい更地が広がっています。このようなことを体験するとは思ってもみなかった普通の人たちが厳しい体験をしてしまいました。とにかく、できることからコツコツとやっていくしかないと進んできましたが、ものすごく落ち込むこともあります。義援金も物資もとてもありがたいのですが、とても落ち込んだ時には「みんなが想ってくれている」ということを思い出します。皆さんの気持ちが本当にありがたかった。「人は人でしか支えられないんだな」と感じてきました。
元に戻るということを考えると長くかかるとは思いますが、皆さん、どうかこれからも忘れないでください。これからもつながっていてください。
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◆安部さんより
今年度は、親子の悩みなどがさらに大きくなるのではと心配しています。ひろばに出て来ることが難しい方、転々と引越しをして見えなくなっていく方が、全国で増えていくのではないかと思っています。全国レベルでつながって、そうした親子を守っていければと思います。
また、支援をしている側も、何もできないと落ち込んだりすることがあります。支援者同志も悩みを共有したり聞いてもらったりする場が必要だと感じています。
避難しているお母さんたちは、他県に避難している親子や、福島に残っている親子がどうしているか、知りたがっています。どうか、今後ともみんなでつながっていけたらと思います。
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・震災の被害にあわれた地域子育て支援拠点の、復興にむけた取り組みと心に深く残る話を聞くことができた。「人は人でしか支えられない」という言葉を胸にこれからも「つながっていく」ことを大切に活動したい。
・被災されてもなお精力的に活動されている姿を見て、とても感動しました。東北の方の生の声が聞けてよかったです。当方は東海地区で、避難されている方のお話等聞く機会がこれまでありませんが、今後ひろばに来てくださるかもしれない、勉強しなければ、と心構えができました。また、防災についても考えていかなければいけないと強く思いました。
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・陸前高田での活動、山形での活動、ふだんの活動の質の高さが非常時にどんなに役に立ったのか、と頭の下がる思いでした。 |
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◆第2部
パネルディスカッションこれからの地域子育て支援拠点を考える
〜子ども・子育て新システムの検討をふまえて〜
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大日向
雅美さん 恵泉女学園大学 大学院平和学研究科教授
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お茶の水女子大学・同大学院修士課程終了、東京都立大学大学院博士課程満期退学。学術博士。専門分野:発達心理学、少子化対策・子育て支援。
1970年代初頭のコインロッカー・ベビー事件を契機に、母親の育児ストレスや育児不安の研究に取り組む。2003年よりNPO法人あい・ぽーとステーション代表として、また子育てひろば<あい・ぽーと>の施設長として、社会や地域の皆で子育てを支える活動にも従事。
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「社会保障はこれまでの年金・医療・介護の3経費に子育てを加えて4経費となり、時代は子育て支援に向けて動いていると思いますが、親子の置かれている状況にはまだ厳しい現実があります。とくに支援が高まる一方で、親を甘やかしすぎではないか、第一義的責任は親にあるのではという声が聞こえてきます。あい・ぽーとでは様々な親支援も行っていますが、子どもをなおざりにしていないかと言われることもありました。そんな時は、『親支援だけでもなく子ども支援だけでもなく、親子の関係性を支援していくことが大切です』と答えています。」と子育て支援に社会の関心が高まっている点をご説明いただきました。温かな口調で具体的に語ってくださる説明に、セミナーに参加された皆さんも大変共感されていた様子でした。
また、子育ての大変さについて、次のような問題点も指摘されました。「近年、共働き家庭が増加していますが、高学歴化や社会参加の意欲の高まりだけでなく、不況が続く中、経済的事情により働かざるをえない家庭も非常に増えてきています。しかし、待機児問題、小一の壁など、働き続けるうえでの問題がある一方で、子どもの側には学力の低下、小一プロブレム、いじめの問題など、子どもの育ちに関するいろいろな問題も指摘されていて、子どもや親が置かれている状況の厳しさは変わっていません。少子化が進むということは、社会保障の維持、将来の支え手が減るということだけではなく、共に育ち合う健全な生育環境が奪われていくということでもあります。子育て環境の改善と社会保障は、車の両輪で考えていくことが必要。また、女性の働き方も多様化していて、フルタイムからパートタイムや派遣に移行する実態がありながらも、働き方の制度がそぐわないため、『子育てvs働く』構図になってしまっている。これが少子化の原因の一つにもなっていると考えられます。」といった課題も指摘されました。
さらに、これまでの子育て支援施策の原点を振り返りながら、子ども・子育て新システムへと移行してきた背景や経緯を語っていただき、就学前の子どもの居場所が親の就労の有無によって幼稚園と保育所に分かれていることの問題点についても具体的に説明をしてくださいました。
「新システムは、親の就労や住んでいる地域にかかわらず、全ての子どもに学校教育法に保障された教育と保育を一体であたえることを目的としている。そのための制度改革であり、そのための財源確保を意図したものである。子どもと親が置かれている状況の問題を直視すれば、改革は一刻の猶予も許されない。新システムは、1990年の1.57ショックに始まり、今日まで20余年にわたる様々な子育て支援施策の集大成。基本制度ワーキングチームの委員には、様々な分野のステークホールダーが参画されていて、各分野の利益などもあったかと思うが、何とかまとまったのは、『この国に生まれたすべての子どもに良質な成育環境を保障したい』という点で、全員が心を一つにしたからだと思っています。」と力強く語られました。
最後に「万が一、この法案が通らなくても、1年半35回にわたり、新システムの委員会で話し合ってきたことは決して無駄ではありません。どこに生まれどこに育とうとも、すべての子どもに等しく良質な発達環境を与えたい。ALL
JAPANで新たな制度を構築していかなければなりません。」と、強い意志を込めて語られた様子に会場からも大きな拍手が沸き起こりました。 |
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黒田 秀郎さん 厚生労働省
雇用均等・児童家庭局総務課 少子化対策企画室長 |

平成3年に厚生省(当時)に入省。これまで大臣官房、年金局、老健局、医薬食品局に在籍し、省庁再編、介護保険制度改正などに従事。平成13年から平成16年まで宮城県庁に出向。平成22年7月より現職。
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大日向先生の説明を受けて、黒田室長からは 「今週(6月10日以降)が山場。様々なメディアで税と社会保障などが取り上げられると思うので、注目して欲しい。」とコメントがあり、3月30日に提出された子ども・子育て新システム関連法案について、現在、国会でどんな議論がされているのか、理念や方向性などについても具体的にお話しいただきました。
また、現在の子育て支援関連のお金の流れについて、保育園は厚労省から市町村経由で、幼稚園は文科省から都道府県経由で、拠点は市町村・・・といったようにバラバラで、関連する法律も複数あることから、それらを組み合わせて自治体が事業を実施していること、また、幼稚園については都道府県行政なので、地域の子育て施設でありながら、市町村が把握しづらい課題があること、「新システムでは、そういった課題を乗り越えて、財源と権限をできるだけ市町村にまとめていきましょうということ。」と具体的な説明がありました。
さらに親の働き方が多様化してきており、今の幼稚園と保育園が二分された仕組みではカバーしきれないこと、また、地方では若者が減るなど、地域力の低下が子育ての大変さを加速させていることも指摘されました。
これまでの子ども・子育て新システム検討会議では、今のままではいけないということを前提に話し合ってきたが、今の国会では、そのスタート地点が共有されないまま議論が進んでしまった部分があるが、各論になれば共有できるのではないか、といった展望もお話しいただきました。
室長自身、さまざまな地方に出向いて首長の方々と話をされるたびに、地方自治体の役割の大切さを実感されてきたそうです。その上で、これからの地域子育て支援については、現行の分野別の仕組みやお金の流れを横断的に再構築しないと、今後は強化しづらいのではないかと話されました。
また、メディアの報道も二極化していて、二極対立型の違いを強調した報道と、このまま子どもを置いていってもいいのか?という報道に分かれてきていることに触れられ、「こういう時は、原点に立ち戻ってみることが大事。子育て支援の仕組みはバラバラでよかったのか?お金の流れはバラバラでよかったのか?など、なぜそのことを議論してきたのかを立場を越えて考えてみてください。」とわかりやすく語られました。 |
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奥山
千鶴子 NPO法人子育てひろば全国連絡協議会 理事長
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子育て中の親たちとともに平成12年4月、商店街空き店舗を活用し「おやこの広場びーのびーの」を立ち上げた。平成17年には、全国の子育てひろば実践者をサポートするため全国組織を立ち上げ、平成19年4月、NPO法人子育てひろば全国連絡協議会として法人化した。主な著書「子育て支援NPO親たちが立ち上げたおやこの広場びーのびーの」(共編著
ミネルヴァ書房
2003年)、「50のキーワードでわかる子育て支援&子育てネットワーク」(執筆者
フレーベル館 2007年)
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新聞などの論点では、子ども・子育て新システムの全体像が語られていないので読み解くのが難しいと感じてきました。どちらか一方のことしか知らずに良く分からないまま「違う」と主張するのではなく、一歩引いた所から見てみることも必要だと思います。また、地域子育て支援拠点はすべての子育て家庭に開かれている場であり、将来に向けて広い視野で見ていかなくてはならないと思います。認定こども園制度ができてから5年、なかなか広まらないと言われています。認定こども園を始めたくても、県と市町村の両方の了解を得られないと実施できないので、どちらかが賛成でも、もう一方が反対だったりという話も聞きます。やりたいという気持ちだけではできない難しさがあるのです。
やはり、市町村がトータルでわが町の保育園、幼稚園、子どもの居場所を全体で把握する仕組みが必要な時期に来ているのではないでしょうか。
今、まさに国で審議されている大切な時期ですが、目の前の親子にとって、とても影響を与えるものですから、1年半かけて検討してきたことがぜひ実を結ぶといいなと思っています。 |
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◆新システムの中での地域子育て支援拠点の位置づけについて
すべての子育て家庭が利用する施設として、地域の土台となる拠点として位置付けられているので、今まで以上に、親子を支えるという立場で寄り添っていただきたい。また、これから様々な子育て支援のメニューがでてくるので、行政のパートナーとして、親子に情報を伝えていく役割も担っていただきたいと思う。
◆新システムへの移行期間について
法案が成立しないと自治体は動けません。今から準備しなくて間に合うのか?というお気持ちもわかりますが、この法案では準備期間を最低2年確保するということになっています。最速でも平成27年4月、消費税が10%になる段階からのシステムなので、成立後に準備を始めても大丈夫だと思います。
◆子ども・子育て会議について
お金が付かなくてもできることはありますし、ここまで議論してきたたことは決して無駄ではないと思っています。例えば、子ども・子育て会議というのは、識者、当事者など様々なステークホールダーを集めて地域の子ども・子育てについて定期的に議論していくというもので、これは大きな予算がなくてもできます。法案が通らないことへの心配もありますが、少しだけお金を付けて通してしまうこともこわい。とにかく党派を超えて子どものための財源の確保について 合意ができることが重要、「しっかりと子どもにお金を付けるんだ」という一項目だけでも。ワーキングチームの委員の方々も最後の委員会では、ここまで議論したことは無駄にはならない、と仰っていました。
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・大日向先生、黒田室長の熱い思いが伝わって来ました。動向を見守ります。将来を担う子ども達の良い育ちを願っています。
・全国から集まった人たち、こんなにも多くの力強い支援の手があることを改めて感じ、嬉しく思いました。大日向先生の、親支援子支援でなく、親子の関係を支援するという言葉が心に残っています。
・新システムについて、とてもわかりやすいお話で、「なるほど」と何度も思いました。こちらも勉強。きちんと情報収集しなければ判断もできず、日々の活動に生かすこともできないな、と思いました。貴重な話を聞けてよかったです。
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